先日投稿した論文が速攻でRejectされて返ってきた。
ExpressionだけでExperiment (機能解析のこと)がないため、雑誌の掲載基準を満たさないとのことであった。数年前はこの雑誌より2つ上の雑誌でも発現解析を載せていたはずだが、時代が変わってしまった。Expression paperを受け付けている別の雑誌に再投稿して査読待ち中。
ある程度のジャーナルに論文を出すには、自分の分野だと
・複数の系による発現解析 (免染, ISH, RT-PCR)
・もしくは新しい手法による解析 (RNA-seq, ChIP-seq, single-cell analysis)
・プラス機能解析
あたりが必須。数年前だとCNSの姉妹紙レベルの (IF>10の)データ量が、IF=4前後の雑誌にも求められるようになってきている。ひとつのラボでそれだけのデータ量を叩き出すのは難しくなっており、国内/海外のラボとコラボするのが一般化しているが、こんな問題も。
疾患研究などでは臨床サンプルが充実している米国と組まざるを得ない場合もある。
そしてデータを出すのとはまた違う”戦う”能力も求められる。日本として(特に文化の違う連中との)利益を確保するための戦いの仕方を教育しなくていいのかと思う。 https://t.co/Czm6NXN7rV
— tkmpkm (@tkmpkm1) November 25, 2015
1stもcorresponding authorも、コラボ相手に持っていかれるケースがあるようだ。日本で研究を続けるには、ポジションを見つけること、研究費を獲得することなどの他に海外のコラボレーターと”戦う”能力、政治力も求められる時代になったということか。
今のボスはその能力にも長けており、非常に広い人脈と交渉力を持っている。それは後天的に獲得できるものなのだろうか。少しでも学んで帰りたいと思う。